■「まえがき」より
近年のウェブアプリケーションは、華やかなビジュアルとともに利用者に驚きを与える反面、それを支えるプログラミングは複雑さを増しています。ブラウザー側で動作するJavaScriptも例外ではありません。JavaScriptは、ブラウザー側で直接ビジュアルを自由に操作できることから、その重要性は増すばかりです。
JavaScriptを使ってビジュアルを自由に操るためには、旧来の手法にかわってDOMやAjaxのテクニックが求められます。多くのブラウザーがこれらの機能を実装し、現在では実用段階に至っています。DOMやAjaxといったテクニックは、JavaScriptを扱うデザイナー、プログラマーには必須の知識になったと言えるでしょう。
80:20の法則を聞いたことがあるのではないでしょうか。例えば、売上の8割は、全従業員のうちの2割で生み出している、といった具合に経験則を表すものです。これはプログラミングにも当てはまるのではないでしょうか。JavaScriptのすべての知識とテクニックを知らなければ、リッチなウェブアプリケーションが作れないということはありません。2割の知識、テクニックで、やりたいことの8割はカバーできると常々感じます。
DOMやAjaxは、概念的で理解しにくいテーマです。しかし、本書では、難しい理論は抜きにして、まずは経験して頂くことを重点に構成されています。実践でよく使う知識、テクニックを必要最小限に抑え、厳選したものだけを取り上げました。この必要最小限のテクニックだけで、本書で取り上げるケーススタディを実現できるということを体感して頂けるでしょう。
最初は細かいところは理解できなくても構いません。本書で作成していくサンプルは汎用的に作られていますので、まずはそれを使ってみることから始めてください。細かい知識やテクニックの理解はそれからでも遅くはありません。初歩が理解できたら、次は、本書で作成していくサンプルを自分好みにアレンジて行くのも良いでしょう。
本書が、みなさんのJavaScriptへの興味を引き、少しでも多くの方がJavaScriptの楽しさを分かっていただければ幸いです。