サーバ選び
 専用サーバの選び方



専用サーバのメリット

 専用サーバのメリットについて、細かく考察していきましょう。これらのメリットを十分に理解したうえで、専用サーバを採用しなければいけません。もしこれらのメリットがないのであれば、高価な専用サーバを採用する意味がありません。つまり、安価なホスティングサービスで十分なのです。効果的なコストパフォーマンスを出すためにも、専用サーバの採用には、十分な検討が必要なのです。

では、それぞれのメリットについて見ていきましょう。

▼ 自社サイトへのアクセスが多くても、共有サーバよりは快適に動作する。

すでに、ホスティングサービスを利用しており、最近、ホームページの表示が遅いと感じてきたら、それは、恐らく、ご利用のホスティングサーバが重くなっているのが原因でしょう。サーバが重くなる原因はいろいろありますが、概ね、次の通りです。

  • 同じサーバに同居しているサイトのアクセスが多くなってきた。
  • 貴方のサイトへのアクセスが多くなってきた。
  • ホスティングサービス事業者が、一台のサーバに多くのサイトを詰め込みすぎた。

いずれの理由も、いつ起こってもおかしくない現象です。それに加えて、自分ではどうすることも出来ない現象ばかりです。このような現象に見舞われるようになったら、専用サーバの採用を検討すべきでしょう。

専用サーバでは、自分だけのために、専用に 1 台のサーバが使えるわけですから、少なくとも、上記理由の 1 つ目と 3 つ目の心配はありえません。これが専用サーバを採用する大きなメリットになります。もし貴社のサイトがオンラインショッピング等の販売チャンネルになっていたとすると、ホームページが表示されないという現象は、大きな機械損失につながります。それに加えて、貴サイトに対する利用者の信用も失っていくことになります。もしこのようなミッションクリティカルな目的でホームページを運営されているのであれば、専用サーバを利用することは、とても意味のあることです。

ただ、自社サイトが重くなってきたといっても、上記理由だけではない場合があります。それは、ネットワークの負荷です。貴社が利用しているサーバが、特段、重くなっていなくても、ネットワークが混雑していれば、それだけサイトのレスポンスが遅くなります。では、サーバが重いのか、ネットワークが重いのかを見分ける方法はあるのでしょうか? 実は、確実に見分ける方法はないのですが、ある程度、推測することが可能です。その方法の一つとして、traceroute コマンドがあります。このコマンドは、指定ホストまでの経路を調べるものなのですが、それそれの経路のレスポンス時間も見ることができます。Windows であれば、コマンドプロンプト上で、tracert というコマンドで代用することができます。このコマンドを使って、目的のサーバの間に存在するホスト(ルーター)で、大きな時間を要しているようであれば、それはネットワークが原因でることが推測できます。それに対して、途中経路のホスト(ルーター)からのレスポンスは問題ないが、目的のサーバからのレスポンスだけが遅い場合には、サーバが高負荷状態に陥っていることが推測できます。

いずれにせよ、専用サーバの採用を即断してしまわず、一度、契約しているホスティングサービス事業者に問合せ(クレーム?)をすることをお勧めします。サービス事業者や高負荷の原因によっては、すぐに対策を施して頂ける場合もありますので、即断は禁物です。

▼ 自由にソフトウェアをインストールすることができる

これは、それなりの知識と経験を要する話ですので、すべてのサイトに当てはまることではありません。ただ単に静的な HTML だけを公開しているサイトであれば、特にこのメリットはないと考えても差し支えありません。しかし、サイト上でいろいろなインタクティブな機能を提供することを計画している場合は、大きなメリットになります。他社にサーバソフト(CGI 等)の開発を委託したり、もしくは自作で開発する場合もあるでしょうが、必要とされるライブラリーをインストールすることで、かなり開発が容易になります。場合によっては、指定ライブラリーがないと、希望する機能が実現できないといったことも考えられます。

このように、自社専用の機能を提供したい場合には、自由にライブラリーをインストールできる環境は、大きなメリットになります。また、サーバソフトを開発するに当たり、大きなコスト削減にもつながります。もしライブラリーが存在しない環境で、その機能を自作するとなると、とても大きなコストと時間を要することになります。

▼ サーバの状況を完全に把握でき、そして、自社にあわせた設定が可能

ホスティングサーバ(共有サーバ)の場合には、そのサーバがどのような設定が施され、現在、どんな負荷状態になっているのかを確認する手段がありません。もしかしたら、大きなセキュリティーホールを抱えたサーバかもしれません。まぁ、ホスティングサービス専業の会社が運営するサーバですから、少なくとも素人がサーバを設置するよりは信頼置けるものと思われますが、もしかしたら、貴社のセキュリティーポリシーに沿っていないかもしれません。

専用サーバであれば、自分が使うサービス(WWW, POP3, SMTPといったプロトコルが提供する機能)だけをオープンにして、それ以外のサービスは使えないようにするといったことが自由に設定できます。これらのサービスがオープンになっていれば、それはそれだけセキュリティーホールの可能性が増えることになります。また、攻撃者のアタックの余地を増やすことになります。サーバセキュリティー対策の基本は、不必要なサービスはとめることです。専用サーバではそれを自分の手で(言い換えると、"自分の責任"で)徹底することができるわけです。

2005 年 4 月より個人情報保護法が施行され、貴社においても、サーバ上に蓄えられる個人情報の取り扱い方について、セキュリティー対策の強化が必須となっていることでしょう。また、会社によっては、システムのセキュリティーポリシーを厳密に策定しているところもあろうかと思います。専用サーバは、完全に自社でコントロールできますので、自社のセキュリティーポリシーにあわせたサーバ設定を実現することができるのです。

以上、専用サーバを採用することによるメリットを解説してきましたが、いかがでしたか?貴社も専用サーバを採用する気になりましたか?でも、まだ待って下さい。専用サーバには、メリットだけではなく、デメリットもあるのです。専用サーバの採用は、このデメリットが貴社で克服できるかどうかにかかっています。

次頁より、専用サーバを採用する前に、注意すべき点を解説していきます。


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